「汚れのあるところにお金がある。 – Where there’s muck, there’s brass.」

JLMでは英語圏でのことわざ『汚れがあるところにお金がある』”Where there’s muck, there’s brass”がガソリン直噴エンジン(GDI)の堆積物による故障修理のビジネスにまさしく当てはまるスローガンであると考えます。

年々厳しくなる各国の環境保護対策の名の下に、時として矛盾する決断が下されることがあります。ガソリン直噴(GDI)技術もその一例で、特にEUでは二酸化炭素排出量を減らすことを最優先したことから、一気に普及しました。CO2排出量の政治的目標を達成するのに一役買い、従来のポート噴射で燃料を噴射するエンジンよりも熱効率・燃費は向上いたしました。

しかしながら、GDI技術にはメリットの裏側にデメリットもあります。一番大きなデメリットは、エンジンの汚れがひどくなり、排気ガス中の有害成分の排出量が何も対策しないと今までのポート噴射エンジンより悪化します。
従来のポート噴射より排気ガス中の微粒子(PM)は1,000倍以上に増加すると言われております。これは構造的に空気とガソリンが完全に混和させることが困難なため、燃焼ムラが発生し、その結果完全燃焼できなかった残留物がPMなどとして残ります。GDIが普及し始めた当時の排ガス規制(ユーロⅣ)のPM規制値がディーゼルエンジンとほぼ同等水準に指定していたのは、このPM発生量の削減が困難であったことが理由です。
ここ数年になって、ガソリン微粒子フィルター(GPF)が一部のモデルに装着されるようになって、PM排出量の改善がやっと始まりだしました。

汚れて更に悪化・・・

車を使用し続けると、状況はさらに悪化していきます。ススを含んだ排気ガスは排気ガス再循環(EGR)バルブを通ってエアインテークに戻ります。これだけなら問題になりませんが、クランクケースベンチレーションによってエアインテーク部分はオイリーになりがちです。これらの条件が重なることによって、オイルとスス粒子が結びついてエアインテーク流路に付着してしまい、最悪の状況に陥っていきます。時間が経つにつれて堆積量が増えて、エアインテーク流路が狭くなるほど堆積してしまい、吸入空気が不足してしまいまいます。さらに厄介にさせる事象として、高熱(ターボ付き車両に起きやすい)によって堆積物が焼き付いてしまい、除去が非常に困難になっていきます。

直噴燃料インジェクターは別の問題に直面しています。インジェクターは吸気バルブによってある程度排気ガス(EGR)由来の汚れが結果的に防げている代わりに、シリンダー内部にあることから、燃焼から発生する堆積物が付着しやすい環境下にあります。また、ガソリン中のエタノールやアイドリングストップ技術など、デリケートな部品であるにもかかわらず堆積物が付着しやすい環境での使用を余儀なくされています。直噴燃料インジェクターは事実上分解修理が出来ないため、堆積物による故障を未然に予防するようユーザーに啓蒙するのは、整備工場の信頼をユーザーから得るためには行うべき事項です。

直噴エンジン修理への勝利の方程式

イギリスにあるユアン・ローソン・モータースはGDIエンジンの堆積物による故障予防に力を入れている整備工場です。代表のバリー・ローソン氏によると

『弊社では管理顧客の定期点検でJLM製品の使用を推奨し、お使いいただいているため、管理顧客のお車がエンジン不調やノッキングを訴える例はほとんどありません。弊社ではGDI車にはGDIフューエルインジェクションクリーナーとエンジンオイルフラッシュの使用をおすすめしております。』

直噴エンジン車のエンジンが調子悪いと入庫があった場合、初期診断が重要であるとローソン氏は述べます。

『まず、P0300、P0301、P0302、P0303、P0304、P0171、P0172などの混合気に関するものや、ミスファイアが発生すると表示される典型的なフォルトコードがないかスキャンします。実車で調査を行う際には、インジェクターの開弁時間も確認します。インジェクターが汚れによって問題がある場合、少ない噴射口でより多くの燃料を供給するためにインジェクター開弁時間が長くなります。ショートとロングの燃料噴射実効値をチェックし、ミスファイアカウンターと組み合わせることで、何番シリンダーに問題が起きているか絞り込むことができます。』

また、ディーゼル車では一般的に行われる『オイルレベルの増加をチェックする』は直噴エンジン車にとっても重要であるとローソン氏は提唱している。インジェクターにつまりが起きてしまうと、ガソリンの気化がうまくいかなくなり、液体のままのガソリンがシリンダーをつたってオイルパンに流れていき、結果オイル量が増える、といった事象があるといいます。

JLM製品の役割

このような故障がある状態では、GDIエンジンの燃費、信頼性、CO2削減性能を損なうことは明らかです。さらに、インジェクターの汚染は、すでに大量のPMを含んだ排気ガスの有害成分を増加させ、インテークの詰まりを速め、状況をさらに悪化させます。

こうなってしまった場合の唯一の解決策は、機械的にスス等堆積物を除去するためにインレットマニホールドを取り外し洗浄することです。

JLM Lubricantsの製品は大変なスス等堆積物の除去作業を手助けすることができます。JLMのEGRクリーナーは、マニホールドとシリンダーヘッドに付着した堆積物の洗浄除去のほかに、排気ガス再循環(EGR)システムを洗浄することができます。また、JLMのGDIインジェクタクリーナーは、GDIインジェクターの詰まりの原因となる堆積物に合わせて専用処方されており、効果的にインジェクター内部を洗浄します。

整備工場は大規模な修理を行えば一回当たりとしては大きな収入を得られますが、高価な機材・人件費等出費も大きく、常にそのレベルの仕事が入るとは限りません。企業としての収益性を重視するならば定期収入を得る手段を得るべきだとローソン氏は語ります。

『私たちは管理顧客に、定期的な点検だけでなく、GDIクリーナーも提供しています。管理顧客に季節ごとに比較的少額の買い物をしてもらうことで大きな故障を予防し、顧客は高額修理の発生を未然に防ぎ、整備工場は安定した来客数・収益を確保でき、社会には部品の廃棄や環境保護にもつながる、まさに三方よしのビジネスモデルなのです。』

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