現代のクリーンディーゼルエンジンにはディーゼル微粒子フィルター(DPF)が不可欠です。しかしながら、DPFに関連するトラブルは低くない確率で発生してしまい、対処に追われる事態になることが往々にしてあります。ここではDPFに関連するメジャーな故障コード9個を取り上げ、原因と対処法を解説します。

1.P2002 – DPR/DPNR異常(燃料添加量異常/劣化検出/目詰まり/溶損)

このコードはDPFの機能低下を検出すると表示します。DPFの自己再生がうまくいかず、ススが過剰に堆積しているパターンが多いです。

解決策:JLM DPFクリーナーを添加後、20分程度走行する(高速道路だと尚可)。
    DPFクリーニングスプレーやDPFクリーニングキットで非分解洗浄をする。
    添加剤やクリーニングで治らない場合は物理的損傷が発生している可能性が高い為、DPF交換。

2.P2463 –  DPF過堆積:大

このコードはDPF内部に大量のスス蓄積を検出すると表示します。

解決策:JLM DPFクリーナーを添加後、20分程度走行する(高速道路だと尚可)。
    DPFクリーニングスプレーやDPFクリーニングキットで非分解洗浄をする。
    添加剤やクリーニングで治らない場合は物理的損傷が発生している可能性が高い為、DPF交換。

3.P242F – PM過捕集

このコードはススの堆積スピートが早すぎる、DPF再生が失敗したときに表示されるコードです。このコードだけだと様々な原因が考えられます。

解決策:スス多量発生やDPF再生失敗の原因(インジェクタートラブル、センサー故障、排気漏れ等)を調べ、修理する。
    DPFの自己再生補助にはJLM DPFリジェンプラスが有効です。

4.P244A – DPF差圧過少

このコードはDPF間の圧力差が検出されないと表示します。センサーの故障、詰まり、排気漏れが疑われます。

解決策:DPF差圧センサーの診断を行い、故障していたら交換する。
    排気漏れがないか調べ、修理する。
    DPFの詰まりが無いか点検し、詰まりがある場合、JLM DPFクリーナーやクリーニングツールで詰まりを除去する。

5.P2458 – DPF再生時間異常

このコードはDPF再生に時間がかかりすぎていると表示します。おそらくですが、ススの蓄積量が多すぎる、DPF再生効率が低すぎることが原因です。

解決策:インジェクター、排気経路の部品が正常に作動しているか点検し、不具合があったら該当部品を交換する。
    JLM DPFリジェンプラスやJLM DPFクリーナーで再生を補助し、DPF再生効率を上げる。

6.P2459 – DPF再生間のインターバル短距離異常

このコートはDPFの再生頻度が高すぎると表示されます。頻繁な短距離・低速走行や長時間アイドリングなど、運転パターンが原因で発生することが多いです。

解決策:DPF再生を促す運転パターンを指導
    DPFリジェンプラスやDPFクリーナーなど、DPFの再生を補助する添加剤の定期的使用

7.P246C – DPF制限(強制出力制限)

このコートはDPFの異常が確認されエンジン側の出力を制限したときに表示されます。ほかのコードを確認し、DPFの問題を解消することで解決します。

8.P246B – DPF再生中断

このコートはDPF再生に失敗した、作動温度に達しなかった等によりDPF再生を中断した場合に表示されます。DPFに関するほかの故障コードを参考にし、再生不良の原因を解消するとこの故障コードも解決します。

9.P2452 – DPF差圧センサー系統異常

このコードはDPF差圧センサーからの電圧出力に異常があると表示されます。

解決策:接点部、配線部、センサー部を調査し、必要に応じてDPF差圧センサーやハーネスを交換します。

※診断コードはメーカーにより一部異なる表示が紐付けされている場合があります。正確なDTCコード対応表についてはメーカーの整備手順書をご確認ください。

JLMからの推奨検査法:センサーエラー等様々な原因により、OBD2からのDPF差圧表示が実数値と異なる事例が多々あります。そのため、JLMではDPFに圧力計を接続し、DPF差圧を実際に測定することを推奨しております。

DPFの正しい診断、DPFクリーニングの効果の確認に非常に役立ちます。