JLM DPFクリーナーに配合しているセリウムとプラチナの組み合わせはディーゼル微粒子フィルター(DPF)の再生プロセスを強力に補助します。それぞれの持つ化学反応が相乗効果を発揮することで、強力にDPF再生能力を向上させます。ここではこの組み合わせとそれ以外の処方(鉄系触媒、セリウム単体)がどのような差があるか、解説します。

酸化セリウムと白金:ダイナミック デュオな組み合わせ

1.酸化セリウム(CeO2-x(0≤x≤0.5)):酸化セリウムはDPFの再生補助の機能がある燃料添加剤によく使用される金属触媒です。優れた酸素貯蔵・放出特性を持ち、DPF内部のススの酸化を促進します。セリウムはO2を吸着することで再度触媒作用を設けることができ、単体としても優れた能力を発揮します。

2.白金(Pt):白金(プラチナ)は特に炭化水素、一酸化炭素の参加を促進する貴金属触媒です。酸化セリウムが還元されると白金に酸素を供給することができるため、白金の触媒作用(酸化)を促進させることが可能です。そのため更にススの酸化を促進し、発火温度を低減、DPF再生を簡単に行えるようにします。

酸化セリウム+白金の性能:

1.ススの燃焼性能:酸化セリウムと白金を配合した燃料添加剤は、DPF内部のスス粒子の燃焼を強力に促進します。酸化セリウムによって、低温時でのススの初期酸化を促し、白金は酸化セリウムとの相乗効果により幅広い温度領域で高効率にススを酸化させ、燃焼を促進します。この相乗効果によって強力なDPF再生補助性能を発揮しています。

2.アッシュ(灰分)の削減:酸化セリウム+白金配合の燃料添加剤は、すすの燃焼を促進しながら、発生するアッシュを最小限に抑えます。その結果DPFの効率低下を抑止し、寿命延長を図ります。

図1:ススの燃焼温度比較グラフ

他の処方(鉄系触媒、酸化セリウム単体)との比較:

1.鉄系添加剤:鉄系触媒もDPF内部のススの酸化を促し、DPFの詰まりを減らすのに効果的です。但し、鉄系(フェロセン)触媒は触媒作用が活性化するには酸化セリウムに比べ高い作動温度を必要とします。実際、鉄系添加剤を必要以上に投与したことにより、過加熱が発生、DPFに溶損など物理的損傷を引き起こした事例があります。また、鉄系触媒は還元作用後にはDPF内部にアッシュ(灰分)として蓄積します。そのため、酸化セリウム系に比べDPFの寿命に期待できません。

2.酸化セリウム単体のみ配合の添加剤:先述の通り酸化セリウムは優れた酸素貯蔵・放出特性を持つため、ススの燃焼促進効果が高く、DPF再生の触媒として広く活用されています。ただ、単体のみでは効果に限度があるため、白金を加えるとで触媒作用が強化され、より高効率にススを燃焼させることが可能となります。

まとめ:

JLM DPFクリーナーに含まれる酸化セリウム+白金触媒の組み合わせは、現時点で最高クラスのDPF再生補助能力を発揮しているソリューションです。各々の触媒特性をフル活用することで、DPFクリーナーはDPF内部のススの燃焼を強力に促進し、燃焼させることでDPFの詰まりを解消、エンジン性能を復活させます。

その優れた能力をDPFでお悩みの方がいましたら、一度お試しください。